東京リベンジャーズ第1期のタイムリープ解説|タケミチは何を変えた?

映像考察

タケミチが何度タイムリープを繰り返して、手段を達成しても、ヒナが生きている未来にはならない。

『東京リベンジャーズ』第1期を見返していて、一番引っかかったのはここです。

ナオトを救い、ドラケンを助け、血のハロウィンの過去も変えた。タケミチは何も変えられなかったわけではありません。

それでも現代へ戻ると、ヒナは救えない。

この記事では、アニメ第1期・原作1〜8巻目安の範囲で、タケミチが何を変えたのか、そしてなぜヒナが生きる未来に届かなかったのかを見ていきます。

先に言えば、第1期の答えは「タケミチは未来を変えた。でも、まだ稀咲には届いていない」です。

ナオトを救っても、ヒナは救えない

駅のホームで過去と現代が交差するタイムリープのイメージ

最初のタイムリープは、タケミチ本人が狙って起こしたものではありません。

現代でヒナが亡くなったことを知り、駅のホームで線路へ落ちる。気づいたら、12年前の中学生時代に戻っている。タケミチはまだ、タイムリープの仕組みも、未来の変え方も分かっていません。

それでも、過去でナオトに未来を伝えます。

12年後、ヒナとナオトが亡くなること。未来を変えてほしいこと。

この行動で、現代は本当に変わります。亡くなったはずのナオトは生き残り、刑事としてタケミチの前に現れる。

見返すと、ここはかなり怖い場面です。タケミチに作戦があったわけではありません。半分混乱したまま、過去のナオトに未来の話をしただけです。それでも、現代のナオトの人生は変わっている。

タケミチはここで、過去の自分の行動が現代を動かすことを知ります。

でも、ナオトを救っても、ヒナは救えません。

この時点で、第1期のタイムリープの形が見えてきます。過去を変えれば現代は変わる。けれど、見えていた問題を一つ変えただけでは、タケミチが望む未来には届かない。

最初のタイムリープで変わったのは、ナオトの未来です。

でも、タケミチが本当に望んでいるのは、ヒナが生きている未来です。

ここから先のタイムリープは、偶然ではなく、ヒナを救うための行動になっていきます。

ドラケンを救っても、ヒナは救えない

雨の中で仲間を守ろうとするドラケン救出のイメージ

ナオトと協力するようになったタケミチは、現代の東卍が極悪化した原因を探ります。

そこで見えてきた原因は、ドラケンが東卍からいなくなったことです。

ドラケンが亡くなり、マイキーは一人になり、東卍は悪い方向へ進んでいく。だからタケミチは、ヒナを救うためにドラケンを助けようとします。

言葉だけで整理すれば、ドラケン救出はヒナ救出のための手段です。

でも、僕はここをそんなに冷たく見られませんでした。

タケミチはもう、過去でマイキーとドラケンに出会っています。マイキーは危うさを持ちながらも仲間を背負っているし、ドラケンはその横で東卍をただの暴力集団にしない芯のように立っている。

現代の東卍は、ヒナを狙う組織です。

でも過去で出会ったマイキーとドラケンは、そんな未来の姿とどうしても重ならない。

ここが、東リベのタイムリープの面倒くさいところだと思います。

タケミチは過去へこっそり潜入して、原因だけを直すわけではありません。12年前の自分としてそこにいて、普通に話し、殴られ、助けられ、人間関係を作ってしまう。

だからドラケンは、タケミチにとって「ヒナを救うために助けなければいけない人」だけではなくなっていきます。

友達の命になる。

タケミチは8・3抗争で、ドラケンが亡くなる未来を変えます。ここで初めて、大きく未来が動きます。

でも、現代へ戻ると、ヒナは別の形でまた亡くなっています。

ここは見返していて本当にしんどいです。

タケミチはちゃんと変えています。ドラケンを救ったし、マイキーが一人で壊れていく入口も変えた。

それでも、ヒナ救出には届かない。

つまり、過去へ戻る前に見えていた問題を解決しても、それだけでは足りない。東卍が悪くなる原因は、ドラケンが東卍からいなくなったことだけではなかったんです。

血のハロウィンを変えても、稀咲は残る

夜の抗争跡に立つ少年たちと血のハロウィンのイメージ

ドラケンを救ってもヒナは救えない。

次にタケミチの前に出てくる問題が、血のハロウィンです。

血のハロウィン編に入ったとき、僕は初見で少し置いていかれました。ドラケンを救って、やっと未来が良くなると思ったら、今度は場地、一虎、マイキーの過去が一気に出てくる。

ヒナを救う話はどこへ行った?

そう感じたんです。

でも見返すと、ズレていたのは物語ではなく、僕の見方でした。

タケミチの目的は、ヒナが生きている未来を作ることのままです。ただ、そのために変えなければいけない問題が、どんどん東卍の奥へ潜っていく。

血のハロウィンでタケミチが止めようとするのは、マイキーが一虎への復讐に進んでしまう過去です。

タケミチは、その過去を止めます。

さらに、場地の後を継いで東卍壱番隊隊長にもなる。

ここだけ見れば、大きく前に進んでいます。

でも現代へ戻ったタケミチが見た未来は、勝ったあとの景色には見えませんでした。

マイキーはいない。ドラケンは死刑囚になっている。タケミチ自身は東卍の幹部になっているのに、東卍の中心には稀咲がいる。そして、千冬とヒナも救えない未来になっている。

これ、かなり嫌な未来です。

タケミチは失敗していません。血のハロウィンで見えていた問題は、確かに変えています。マイキーが一虎に復讐する過去は変わり、タケミチの立場も変わりました。

でも、現代に戻ると稀咲がまだいる。

結局ここなんですよね。

ナオトを救っても、ドラケンを救っても、血のハロウィンを変えても、東卍の中に稀咲が残っている限り、ヒナがいない未来は変わらない。

第1期のタケミチは、毎回ちゃんと問題を解消しています。

それでもヒナが生きる未来にならない理由は、ここにあります。

タケミチはまだ、稀咲本人に届いていない。

目的のために動いても、関わった人を手段にできない

過去で関わった仲間たちを背負うタケミチの心情イメージ

ここからは、少し作品の外側に引き寄せて考えたいところです。

タケミチの目的は、ヒナを救うことです。

その目的だけを見れば、ナオトに未来を伝えることも、ドラケンを救うことも、血のハロウィンを変えることも、すべてヒナが生きる未来を作るための手段です。

でも、人間はそんなに器用に割り切れません。

過去でドラケンを知ってしまえば、ドラケンを救うことはただの手段ではなくなる。マイキーを知ってしまえば、マイキーが壊れる未来も放っておけない。場地も一虎もただの未来を変える手段の一つではなくなる。

僕が第1期のタイムリープを面倒くさいと思うのは、ここです。

目的のために動いているはずなのに、関わった相手をもう手段として見られなくなる。

これは、タケミチだけの話ではないと思います。

何かを達成するために動いていたはずなのに、その途中で出会った人や場所が、自分にとって大事になってしまうことがあります。最初は目的のためだったのに、気づけば「この人を傷つけたくない」「ここを壊したくない」が増えていく。

タケミチのタイムリープは、それをかなり極端な形で見せています。

ヒナを救うために戻ったのに、戻るたびに救いたい人が増えていく。

でも、救いたい人が増えても、根っこの原因に届かなければ、望んだ未来にはならない。

第1期の苦さは、そこにあります。

タケミチは優しいから苦しいのではなく、関わった人を切り捨てられないから、未来を変えるたびに背負うものが増えていくんです。

アニメ第1期のタイムリープでタケミチは何を変えたのか

雨の街で東卍の仲間たちを見つめるタケミチのイメージ

アニメ第1期のタケミチは、何も変えられなかったわけではありません。

過去のナオトに未来を伝え、ナオトを救いました。ドラケンを助けて、東卍が壊れる大きな入口も変えました。血のハロウィンでは、マイキーが一虎への復讐に進んでしまう過去を変え、場地の後を継いで東卍壱番隊隊長にもなっています。

タケミチは、過去へ戻る前に見えていた問題を、そのたびに解決しています。

でも、ヒナが生きている未来にはならない。

理由は、かなり単純です。

東卍に稀咲がいる限り、ヒナは生きられないからです。

第1期時点のタケミチは、ドラケンの過去や血のハロウィンという大きな分岐点を変えました。けれど、ヒナがいない未来の原因である稀咲本人にはまだ届いていません。

だから、第1期のタイムリープは「タケミチが未来を変えられなかった話」ではありません。

むしろ逆です。

タケミチは未来を変えています。けれど、変えた未来の先で、まだ稀咲が残っている。

一番しんどいのは、タケミチが失敗していないところ。過去をちゃんと変えている。手段はちゃんと達成している。それなのに、目的であるヒナは救えない。

だから読者に残るのは、「未来は変えられる」という希望だけではありません。

変えたのに届かない。

第1期のタイムリープは、その苦さを最初に突きつける章だったと思います。

東京リベンジャーズ第1期のタイムリープでよくある疑問

東京リベンジャーズ第1期は原作何巻までですか?

目安としては、原作1〜8巻あたりです。アニメ第1期では、8・3抗争編と血のハロウィン編が中心になります。

第1期でタケミチは何を変えましたか?

ナオトの未来、ドラケンがいない未来、マイキーが一虎への復讐に進んでしまう過去を変えました。ただし、稀咲が東卍に残っているため、ヒナが生きる未来には届きませんでした。

ドラケンを救ったのに、なぜヒナは救えなかったのですか?

ドラケンがいないことは、東卍が悪化する大きな原因でしたが、それだけが原因ではなかったからです。第1期では、稀咲本人を東卍から排除できていなかったからです。

血のハロウィンでタケミチは何を変えましたか?

マイキーが一虎へ復讐する過去を止めました。また、タケミチは場地の後を継いで東卍壱番隊隊長になります。

場地はなぜ救えなかったのですか?

第1期のタイムリープは、好きな日付に戻れる能力ではありません。場地が亡くなったあとに現代へ戻ったタケミチは、場地が生きている時間へ自由に戻れるわけではありません。

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この記事は、アニメ『東京リベンジャーズ』第1期を見直し、公式サイトの各編情報とエピソード内容を確認したうえで、タケミチのタイムリープの目的と結果を整理したものです。本文中のタケミチや各キャラクターへの読みは、筆者の視聴感想を含みます。

参考情報

本記事では、アニメ第1期の範囲、8・3抗争編、血のハロウィン編、各話の出来事を確認するために、以下の公式情報を参照しました。

※放送情報、配信情報、公式ページの内容は変更される場合があります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。

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